2010年1月30日(土)18時より、
東京大学生産技術研究所講師 太田浩史先生をゲスト講師にむかえ、
都市系の公開講座を開催いたしました。
太田浩史先生は建築家としての活動(「常滑大和幼稚園」(2001年3月)や、久が原のゲストハウス(2004年1月)等を設計されました。)に加えて、「東京ピクニッククラブ」や「ピノキオプロジェクト」等、都市、すなわち「街」「景観」等について新たな視点を発見するような、ワークショップも積極的に手掛けられています。
今回は「新たな視点」を持つ太田浩史先生から見る、
「都市再生」と「建築」の関わり方について、お話をいただきました。
建築と都市には3つの要素が関係しているといいます。
1つめは「Acupuncture:場所に力を与え、都市空間を再編する」。
高密度の街や、工業地域等、人々が生活しづらい街に対して、
既存の建物を間引きするように建物を減らす方法や、
鉄道や幹線道路によって分断された街へ、
「地下道」という建築空間を与えて街と街をつなげ、
さらには「地下道」をその街の魅力となったという手法です。
2つめは「Modality:都市に風景と動き=様相の変化を与える」。
リヨンでは光の都市へ再生させるべく夜景のマスタープランが作成され、街のシンボル的な景観や公共建築へのライトアップを、
その他の建築改修と連動して実施されました。
またこの手法では、照明技術が新たな産業として発展し、
アートの創造性と都市ツーリズムが融合を果たしました。
3つめは「Civic Pride:生まれた場所でない部分でも誇りを持つ」。
シドニーと言えば「シドニー・オペラハウス」が浮かぶように、この建築は市民の誇りであり、この建物と海との関係が、景観として成立されています。
太田先生は建築の「役割」をご自身の音楽経験から
「建築は都市再生において、オーケストラの打楽器のような存在」とおっしゃいます。
その音楽のリズムと刻み、音楽を進行させ、時に音楽のアクセントを放つ打楽器の役割は、都市において建築が人々の生活の基盤となるだけでなく、その街の景観や、シンボルとなることを指しているように思われます。
「都市再生」の手法において、単に建物を改修或は新たな建物を建設するのではなく、街に必要な存在、必要なリズムを読み、都市をオーケストラにみたてるように、すばらしい音楽「都市」を形成させるための、お話でした。
北仲スクールは春から本格的に稼働いたします。
今回のお話にある「指揮者」を育成する場として、北仲スクールが活気づくことを楽しみにしております。
